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おにいちゃんのハナビ

2016年5月26日

 

 

こんにちは。

 

最近、夜空を見上げてなにか気づかれたことありませんか?

火星が地球に接近しているということで、赤い星が煌々と輝いております。

最接近は来週31日で、アンタレス、土星との競演もみられます。

ぜひ夜空を眺めてみて下さい!

 

さて、今回紹介する映画も“夜空を見上げるもの”が描かれています。

国本雅弘監督「おにいちゃんのハナビ」です。

 

おにいちゃんのハナビ

 

舞台は新潟県小千谷市片貝町。

華(谷村美月)の白血病治療のため、5年前に東京から越してきた須藤一家。

華が半年ぶりに退院すると兄・太郎(高良健吾)は高校卒業と同時に引きこもりになっていた。

兄と違って社交的な華は、何とか兄を外に連れ出そうと画策する。

バラバラになりかけた家族を一つにしてくれた片貝まつりの花火に思い入れのある

華のために、地元の同窓生でつくる成人会に参加したり、アルバイトを始めたり

引きこもりから脱する太郎。

しかし、華の症状は悪化し…、というのがあらすじです。

 

中越地震の被災地を映したドキュメンタリー番組で、復興への願いを込めて花火を上げる

模様をとりあげた際にこの兄妹の話も放送され、それがきっかけで映画化されました。

 

太郎は中3という中途半端な時期の引っ越しを余儀なくされ、

周囲にうまくなじめなかったことから引きこもりになるので華はそれを気にしており、

ちょっと過剰じゃないか?という程に兄をきにかけています。

太郎は人と極力接したくないので早起きして新聞配達をはじめるのですが、

華も早起きして自転車の後ろに乗り込んで兄を応援します。なんて健気…。

辛い治療を乗り越えてきたのに明るく振る舞う妹に引っ張られるように、

太郎も彼なりに周囲となじむ努力をしていきます。

父親とうまくいっていなかった太郎ですが、不器用ながら確かな和解を経て、

須藤家はみんなで華の治療を乗り越えようとします。

 

妹のために花火を上げようと引きこもりから抜け出し一生懸命働く兄、

それを見守る家族や地域の人々の温かさがじんわりきます。

誰かのために一生懸命になる姿に人は動かされるものです。

そんな太郎を高良健吾が好演しています。華を演じた谷村美月もスキンヘッドにして

撮影に挑んでいます。

 

片貝まつりの花火は地元の方たちが資金を出し合って、成人や還暦のお祝い、

子どもの誕生、長寿のお祝い、マイホームの購入祝いなど節目の記念として

花火を打ち上げているそうです。

一発一発にみんなの願いや思いが込められているので、一瞬で消える花火でも

みんなの記憶にはずっと残るものになるんでしょうね。

新潟の花火と言えば長岡の花火は有名ですが、調べてみたら新潟県内で開催される

打ち上げ花火の回数がすごくてびっくりしました。

世界的にみても日本人の花火好きは群を抜いていると思うのですが、

その中でもさらに新潟県民の花火好きにはすさまじいものを感じました。

 

毎年、長岡市では慰霊と鎮魂、平和への祈りを込めて、

空に手向ける祈りの花として白菊という花火をあげているそうなのですが、

昨年は戦後70年ということで地方新聞社と協力して各地の花火大会でその白菊を上げ、

ハワイのパールハーバーでも打ち上げられました。

以前も紹介したことがあるのですが花火好きで知られた裸の大将・山下清は

「みんなが爆弾なんかつくらないで

きれいな花火ばかりつくっていたら

きっと戦争なんて起きなかったんだな」

という言葉を残していますが、日本の夏の風物詩は平和の上に成り立っているものなんだ

と改めて感じました。

お兄ちゃんが華のために上げた花火はぜひ映画の中でご確認ください。

 

さて、今回は兄と妹を描いた映画でしたので、次回は家族を描いた小説をご紹介します。

下町の老舗古書店を舞台に繰り広げられる大家族のお話です。

シリーズは毎年春に出版されて続け、最新刊は11作目!ご長寿作品です。

(敬称略)

 

 

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