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半落ち

2016年4月28日

 

 

こんにちは。

 

明日から長い方では10連休という大型連休前でワクワクしていらっしゃる方が多いかもしれませんね。

先週22日に発行になりました、いわにちリビングunの特集はおでかけガイドです。

ぜひ参考にして、楽しい連休をお過ごしください。

 

さて、今回紹介する映画は佐々部清監督「半落ち」です。

 

半落ち

 

3日前、アルツハイマーの妻・啓子(原田美枝子)を殺害した、と

現役の警察官である梶(寺尾聰)が自首してくる。

捜査一課強行犯指導官の志木(柴田恭兵)が取り調べをするが、犯行は素直に供述したものの、

出頭するまでの空白の2日間については頑なに口を閉ざす。

事件を表沙汰にしたくない上層部は嘱託殺人として処理しようとするが、

目撃証言から梶が歌舞伎町にいたことが分かる。その目的を探ろうと志木や

スクープを狙う新聞記者が独自に調べを続けるが…、というのがあらすじです。

 

タイトルの「半落ち」とは警察用語で一部自供したという意味です。

現職の警察官が殺人をしたというだけでも大事なのに、空白の2日間に歌舞伎町へ

行っていた、となると一気に不穏な気配が漂います。

死に場所を探してさまよっていた、と梶は供述するのですが、

釈然としない志木は梶の言葉を待つのですが、上層部はさっさと方をつけたくて

嘱託殺人にしようと躍起になります。

警察という組織の中に身を置き、組織に忠実になる人もいれば、

志木のようにきちんと犯罪の原因に向き合いたい、という人もいます。

とにかく梶がなにかを語ろうとすると邪魔が入る!!

もう梶に語らせてあげて!!!とやきもきさせられます。

 

その後、検察での取り調べ、裁判へと移行していくのですが、

行き過ぎた聴取で自殺者を出してしまい飛ばされた過去を持つ検事や、

自身も痴呆の父を介護する裁判官だったり、人権派の弁護士として一旗揚げようとする

いそ弁(居候弁護士の略で、法律事務所に雇われている弁護士のこと)だったり、

様々な人たちがこの事件に関わってきます。

所属する組織の威信を守るため、正義を貫きたい人、自分の名誉のために事件を

利用しようと考える人、スクープをものにしようとする記者、さまざまです。

おのおの守りたいものがあり、それを守るために他人を犠牲にする必要もあって

そこで生まれる葛藤が切実に伝わってきました。

 

梶が妻を殺害したのは7年前に急性骨髄性白血病で命を落とした息子の命日。

梶は骨髄バンクにドナー登録し、過去に骨髄液を提供したことがあり、

これが空白の2日間に深くかかわっているのですが、知りたい方はぜひ映画で

ご確認ください。

この作品は、おそらく年を重ねた方の方が心に響くのではないかと思います。

観終わって終わりというのではなく、考えさせられる“何か”を残してくれる作品です。

 

さて、映画の撮影というのはいろんな場所で行いますが、この映画も舞台は群馬ですが、

梶が移送される際に通る並木道は、仙台の宮城県庁前で撮影されました。

紅葉の時期に撮影されたのですが、素敵なラストシーンとなって余韻を残しています。

知っている風景も映画の中でみると、また違って見えますよね。

 

さて、この映画も前回に引き続き横山秀夫の小説が原作ですが、

横山秀夫の小説は映画はじめドラマなど映像化されることが多く、

その率、なんと90%以上だそうです。すごい!

そして来月7日には「64(ロクヨン)」の前篇が公開になります。

こちらの作品も前回紹介した「クライマーズ・ハイ」と同様に

NHKで既にドラマ化されているので、見比べるのも面白いかもしれませんね。

 

さて、半落ちの一部が仙台で撮影された、というつながりから

次回はオール仙台ロケの映画をご紹介します。

原作小説は2008年の本屋大賞受賞作で、首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇です。

(敬称略)

 

 

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